豆辞典タイトル


リベット

リベットとはジーンズのポケットなどを補強するために附いている突起している丸い金具。
1870年にヤコブ・デイビスによってリベット付き衣料が考案され、リーバイス社との連名で特許を取得する。その後リベットはジーンズと切り離せない大きな特徴となっている。現在では様々な種類のリベットがあるが一番大きな違いは打ち抜きタイプと打ち抜かないタイプであると思う。素材も銅やスティール等がある。リベットは頑丈なワークウエアーを作る目的で負担のかかる部分に補強の為付けられたものだが時代によって付ける場所等が色々変化してきている。まず一番負担のかかる部分として前後のポケットが上げられるが前ポケットのリベットは当初から変わらないのに対してヒップポケットは馬の鞍や家具を傷つけるとのクレームから隠しリベットになったり現在では特殊ミシンで糸によるバータック(カンヌキ)に変わっていった。現在でもラングラーでは出っ張りのないスクラッチレスリベットを採用している。ジーンズは5ポケットと呼ばれるようにもう一つウオッチポケットがあるがウオッチポケットのリベットは第2次大戦の時に政府による物資コントロールの勧告により一時期取られている戦後まもなくウオッチポケットのリベットは復活したがこれは補強のためというよりデザイン的なものと思われる。逆に股リベット(クロッチリベット)は廃止されてから復活されていない、これは縫製技術の向上によることにあると思われる。現在はバータック(カンヌキ)が使用されているものが多い。
股リベットのなくなった理由に焚き火をしていて股リベットが熱せられ大事なとこを火傷したからとの噂があるが、本当かどうかは別としてジーンズの歴史の中で非常に愉快なエピソードである。


リーバイス

世界最大のジーンズメーカー。
リーバイ・ストラウスはユダヤ人としてドイツに生まれ、18才のときアメリカに移住。
父親が生地や糸などを扱う小間物屋を経営していた。主にヨーロッパの物資をアメリカで卸売りをしていた。その中にフランスのニーム地方の「サージ・デ・ニーム」があった。
その生地で作ったパンツが「ウエスト・ハイ・オーバーオール」だ。それが現在のジーンズの源だ。
そしてJ・W・デイビスと出会い、リベット付に改良した。何度もの改良のうち、産業革命、大量生産の時代に入り、現在のリーバイ・ストラウス・カンパニーに成長した。


リー

1849年にバーモント州で生まれたヘンリー・デビット・リーは当初灯油販売会社を始めたがうまくいかず、その後カンザス州に移り1889年にH.D.リー・マーカンタイル・カンパニーを設立した。
当初は食品や雑貨、文具を取り扱いウエアはその中の一つのアイテムにすぎなかった、特に食品部門は大成功をおさめていた。
ウエアは仲介業にすぎなかったが製造元の納期遅れが続きこれをきっかけとして自社で工場を作りワークウエアの製造を行うようになった。
1913年には、車の整備の時に着る為に実験的にカバーオールジャケットとワークパンツを縫いあわせたワンピース式の新しい形のワークウエアを作りこれが大ヒットし、こうしてリー・ユニオン・オールが誕生した。そして1920年カウボーイの為のパンツ、リー・カウボーイ(後のリー・ライダース)が誕生する。
リー・ユニオン・オールを始めとしてリーの革新性はいたる所に見られるワークパンツに始めてジッパーを採用したのもリーが最初で1926年。
生地でも糸を密に織り11.5オンスの軽さで13オンスの生地と同じ耐久性を持つジェントル・デニムを開発したり、44インチ幅の広幅の左綾デニムも開発した。
その他数多くの商品を開発し、又、他社を買収するなどしてウエア部門をさらに拡大していった。
食品部門は1950年に他社に売却しその後はウエアの製造に専念するようになった。


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