2003.5.21発行 vol.139
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■特集企画■「きゃりあ・ぷれす」創刊5周年記念オフ会&座談会リポート

   ・座談会から
    それぞれのゲストの皆さんの「らしさ」あふれる言葉

   ・オフ会に参加して――参加者アンケートから

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   「きゃりあ・ぷれす」創刊5周年記念オフ会&座談会リポート
 開催日 :5月10日(土)13:00〜
 会場  :パンゲアソラリアム【 http://www.pangea.jp/solarium/ 】
 参加人数:49名
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5月10日(土)に、「きゃりあ・ぷれす」創刊5周年記念オフ会&座談会
「天職を探せ」を、代官山・パンゲアソラリアムにて開催しました。

当日は50人近い読者の皆さまにお集まりいただき「きゃりあ・ぷれす」でも
おなじみの身体感覚講座講師・松田恵美子さん、社会人向け人生設計支援サ
イト「起−動線」世話人・堀内浩二さん、スローウォーターカフェ代表・藤
岡亜美さん、をお迎えしての座談会を行ないました。

座談会終了後のオフ会は、職種・年齢を超えた交流の場となり、普段は読者
の方とお会いすることのほとんどない編集部にとっても、たいへん有意義な
機会となりました。

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 座談会から
 それぞれのゲストの皆さんの「らしさ」あふれる言葉
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■□■藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ代表)
 「小学校の頃『将来なりたいものを1つ書きなさい』と言われて困ってし
 まうようなタイプの子供だった。天職って言われるのは自分を縛るようで
 すごくプレッシャーに感じていたが、今は自分が一番満足できる状態をた
 くさん持つことを大切にしている」
 (現在の状態に至る転機と言えるようなものはあるかとの質問に)「特別
 なものはなく、過去の自分と現在の自分は水が流れるようにつながってい
 ると思っている。自分なりの軸を持っていれば楽しく仕事ができるはずで、
 自分の中の流れに乗るために周りの景色を変えていきたい」   ■□■

■□■堀内浩二さん(社会人向け人生設計支援サイト「起−動線」世話人)
 「天職とは到達点ではなく、それに向けてもがく姿や状態であるはず。夢
 を達成する自分を想像する中で、今日の自分をないがしろにするのは悲し
 い。外部環境の変化に振り回されずに動くためには、自分なりの価値観と
 いう物差しを持ち続けることがカギだ」
 「自分の中にある原体験を武器に大きな目的に向けて動いていけば、転職
 といった表面上の変化があってもその人自身のテーマは一貫しているはず。
 そういう人が仕事や人生を飽きずに楽しんでいけるんだと思う」 ■□■

■□■松田恵美子さん(身体感覚講座講師)
 (天職的状態を手に入れるには)「『何か変?』と思ったら、何が変なの
 かを明確にするのが次のステップにつながる」
 「目的を言語化しないで自分の中に立ち上がるものを見ていく。そして真
 剣に取り組む。すると次のことが自分や周囲に起きてくる」
 「続けることでやってきて良かったという充足感を持って死にたい。そう
 いう気持ちが生きる物差しになっている」           ■□■


また、「きゃりあ・ぷれす」でおなじみの大沢真知子・日本女子大学教授が、
親友のフォトジャーナリスト、グレッグ・デービス氏の急逝で急遽オフ会に
参加できなくなりました。にもかかわらず、先生から事前に心温まるメッセ
ージ頂戴し、当日会場にお越し頂いた皆さんにお伝えしました。その中から、
編集部一同とても大切だと感じられた部分をご紹介しておきます。

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 「友人の死に直面し、そして自分もいつかこの世を去るものののひとりと
 して、「よく生きる」とはどういうことなのか、グレッグから教えてもら
 ったような気がするのです。それは、自分を信じ、自分が生きたいように
 いきること。やりたいことをやること。社会的な視点を忘れないこと。そ
 して何よりも大切なのは、人に対して寛容で親切であること。ひとびとの
 記憶に長く残るのは、そのひとがどれだけ有名だったかではなく、どれだ
 け親切であり、他をおもいやったか。それに尽きるのだとおもいます。
 わたしたちが「よく生きる」ために、「きゃりあ・ぷれす」が存在し、わ
 たしたちの輪がひろがっていくことを祈りながら、お祝いの言葉にかえさ
 せていただきたいとおもいます」
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       セミナーに参加して――参加者アンケートから
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●正直言って“何となく”参加しました。ここでこんなにたくさん頷ける言
 葉に出会えるとは思ってもみませんでした。数年前までは思っても見なか
 った方向に人生が展開していて、戸惑いつつも流れに身を任せている今日
 この頃…。先のことを考え過ぎると不安になることもあるのですが、もう
 少し流れに乗るのもいいかと思えてきました。

●実はあまり今まで読んでいませんでした。興味があって申し込んだのに、
 いつもちらっと開くだけでそのまま眠っているものが多いです。これから
 読むのが楽しみになりました(今まではスイマセン)。

●参加するまで、参加者の方が皆さん起業を考えていたり、独立志向の高い
 方たちばかりかなと、戸惑っていましたが、皆さんが色々と迷いながら、
 自分の道を切り開いていらっしゃるようで、共感が持てるお話が多く、勉
 強になりました。

●チャレンジし続けることに真剣に取り組むことによって、変化が起きてく
 るというのは本当なんだなと思いました。参加して本当に良かったです。

●「天職」という言葉がプレッシャーになるという藤岡さんの言葉、同感で
 す。どこで何をやっていても自分の軸、ポリシーにしっかり沿っていろん
 な形で表現できれば、満足感を得られると思います。技や方法でそれを見
 つけるのではなく、あれこれやってみた結果、それに気付いたという感じ
 を共感できて良かったです。

●今年から1人で仕事をするようになり、周りにロールモデルがなく、外部
 の評価などいろいろと悩んでいるが、今日のお話をきいて、もと自分を
 信じて自分の身体や想いの向くようにやっていけばいいのかなって少し肩
 の力が抜けたような気がします。

●「転職」今まさにその問題に直面しております。「天職」と思い飛び込ん
 だ職の中で、色々な迷いを感じているのです。かといって、次の「天職」
 が簡単に見つけられるものとは思えません。皆さんの話を伺えて、迷いは
 あるけれども前進できれば、と思うことができました。

●とても面白かった!自分はNPO事務局をしているので、NPOメンバー
 それぞれが「本当にしたいこと」を探すことについて考える機会がよくあ
 り、とても参考になりました。