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社会的事業を支えるマネー

 日本でもここ数年、環境や健康に配慮しながら社会的課題の解決に奮闘するビジネスや活動を支える資金の流れが出てきました。

  04年にスタートしたシードキャップ・ジャパンは、米中堅ヘッジファンドの運用成功報酬の1割を(財)日本国際交流センターを通じて社会的課題に取り組む日本のNPOに助成するという仕組みで、助成第一号には市民による番組制作を支援するインターネット放送局のNPO法人OurPlanet-TV(本部東京都千代田区)が選ばれました。経済的リターンが至上命題のヘッジファンドとNPOを通じた社会的リターンの追求という、一見すると水と油のような両者をうまく融合させたユニークな事例です。 【シードキャップ・ジャパン】 

  小林武史、櫻井和寿、坂本龍一という日本を代表するアーティスト3人が拠出した資金を元に、環境への負担を軽減する自然エネルギーや有機農業、グリーンビルディング化のプロジェクトに融資する非営利バンクのapbank。04年から融資をスタートさせ、現在審査中の案件を含めて約20件の融資が行われています。「超」の付く有名アーティストたちのパワーが日本各地で今後どのような形で実を結ぶのか、注目です。【apbank】

  この分野で老舗的な取り組みとしては、全国の労働金庫が行っているNPO事業サポートローンがあります。04年度までの融資実績は、約9億6000万円に上るそうです。労働金庫ではこのほかにも、利息の一部をNPOに寄付できる定期預金やNPOへの助成プログラムを持っています。
【NPO事業サポートローン】
  国際青年環境NGOのA SEED JAPANは、運営するインターネットサイト「エコ貯金ナビ」を通じて、日本のSRIファンドやソーシャルバンクに貯金を移し換えてもらう「3億円のエコ貯金アクション」というキャンペーンを実施し、05年9月に目標額の3億円を突破しました。
【エコ貯金ナビ】

 細々と流れていた日本のLOHASマネーは今、様々な場所からうねり始めています。
(2006年10月掲載)

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