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省エネで見直すライフスタイル

 この夏の首都圏での電力不足懸念をきっかけに、原発や輸入原油に依存した危うい現状への認識が広がった。そんな中、省エネルギーの実践や自然エネルギーの導入などを通じ、生活のあり方を見直そうと呼びかける活動に共感が寄せられている。

 東京都内のカフェで開かれていたNPO法人ピースフルエナジー(東京都渋谷区)主催の「エネルギーダイエット講座」。ここでは、無理なくできる家庭での節電方法が色々学べる。

 例えば、家庭での電力消費の10%余を占めるといわれる待機電力。一日の使用時間はごくわずかなのに電源を入れたままのビデオデッキや電子レンジなどは、その都度コンセントを抜くようにすれば節電できる。さらに、夏は冷蔵庫周辺に空間を設け、エアコンの室外機を日陰に置き、冬は部屋のカーテンを長めにし、昼間の陽光を部屋に入れるなど、ほんの少し気をつけるだけで電力消費を抑えられるという。

 講座では、有機栽培素材のケーキを囲みながら楽しい雰囲気の中でこうしたことを知ってもらい、「禁欲的」ととかく敬遠されがちな節電に気軽に取り組んでもらうことを目指している。社員の環境教育を担当している飲料メーカー勤務の女性は「楽しみながら会社全体で節電に取り組むヒントが得られた」と満足そうな様子だった。(写真=カフェの一角で行われたエネルギーダイエット講座)

 ピースフルエナジーは、日本のエネルギーの将来像を算出した「市民のエネルギーシナリオ2050」を公表。この中で、家電などの省エネ効率が高まると同時に国民の省エネ行動が進めば、2050年までに日本の消費電力をすべて自然エネルギーで賄うことも可能だとしている。シナリオを作成した代表の勝田忠広さんは「生活レベルを落とさなくても、原発のない未来を実現できるということを、さまざまな形で楽しくアピールしていきたい」と話している。(2003年12月掲載)

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