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 空が澄んで高く、秋も終盤に近づいてくると、首の強張りが抜けづらい時期になってきます。頭と胴体の継ぎ目でもある首は、とても柔軟で、頭部に即して如何様にも動いてくれるところ。そこでついつい私たちも、首から上だけ動かして、事を済ませるクセがついてしまっているのですが、首の片側にまず硬直が始ってくると、振り向きざま思いがけずギュッと頭の後ろに不快な緊張が走る、なんてことも起きてきます。アブナイ、アブナイ。

 そこで普段から、後ろへ振り向く時には、ほんの少しの心がけ。

 見たいと思うものの方向へ、おへそを合わせようとしてみるのです。胴体で合わせるのです。おへそを後ろに回すつもりになって、しっかりウエストからひねります。すると、頭から振り向いたときとは違い、肩が降りたままなので首筋や後頭骨周辺にいやなつまりが生じません。頭の中の血管を守る動作にもなります。「ひねりの体操」として覚えるときは、もう少し丁寧に。自分の骨格「骨盤・肋骨・頭がい骨」と下から順に重ねてひねるように試みてください。自分の内側にある骨を動かそうとする意識は、身体内の感覚を呼び覚まします。このひねり方なら、秋の身体で負担のかかりやすい泌尿器の焦点、腎臓にも刺激はよく響きます。

 どうせひねるなら「首をヒネル」より、胴体の中心、おへそからの方が効果もいろいろありますよ。
頭からひねったとき


この時期、頭だけで振り向くと、肩の付け根・首筋・頭の後ろ側に負担が!
おへそからひねったとき


おへそから振り向くつもりになると、肩は降りたまま。ウエストもしっかり、ひねれていますよ。
骨で下からひねったとき
(前から見たときの回転)

骨盤・肋骨・頭がい骨と下から順に重ねていくつもりでひねってみます。背骨を中心に回っているなんて感じがつかめると面白い。