きゃりあ・ぷれす

りーだーず・ぷれす
「自分で何かをやりたい」「発信したい」と考える
『きゃりあ・ぷれす』読者による連載コラムです。
各担当者がそれぞれのテーマをに沿って、
思いを綴りながら、自らを成長させていく過程は、
共通の悩み・興味を持つ読者の皆さんにとっても、
共感を持ってお読みいただけると思います。
ご意見やご感想、質問などもお待ちしています。
みのむし さん
『これが私の生きる道?』〜山里暮らしで見えてきたこと〜
第4回
冬間近
前回の原稿を書いたときはまだ暑かったのに、今は朝の室内の気温が10度を下回って秋も終わりという感じです。ここは杉が植林された山が多いので一面の紅葉とはいきませんが、ところどころ残っている雑木林は少しずつ黄色や赤に色づいてきています。朝晩は息が白くなる日も多くなってきました。もうコタツもファンヒーターも石油ストーブも準備万端。
先月、秋祭りがありました。子供の叩く太鼓と笛の音に合わせてだんじりが練り歩き、神社に戻って餅まきで締めくくられました。だんじり囃子は地元の人にとっては昔から慣れ親しんだメロディなのでしょう。子供も大人もとても自然に横笛を奏でていました。「ふるさと」と呼べる場所をもたない私にとってはなんだかうらやましく思えます。自分が子供の頃に吹いていた笛を自分の子供が吹いているのを見たら、きっと感慨深いだろうなあ。ところで、こちらに引っ越してきて驚いたのが「餅まき」という行事です。文字通り、餅やお菓子がまかれて、それを拾うのですが、老若男女入り乱れて激しい争奪戦が繰り広げられます。我が家の子供は餅が顔面に当たって泣いて帰ってきたこともありますし、せっかく拾ったお菓子を横にいたおばあちゃんに取られたと憤慨していたときもありました。とはいえ、年に4回か5回ある餅まきは、子供にとってはおやつを、大人にとっては縁起物の餅を手に入れるチャンスなので楽しみのようです。
今年は大根や白菜の種をまく時期をはずしてしまいました。近所の人たちに合わせて種をまかなければと思っていたのですが、暑さに負けたり、末っ子に振り回されてすっかり遅れてしまいました。もう隣の畑では立派な大根や白菜がなっているのに、家の畑の大根や白菜はまだ芽が出て少し大きくなったぐらい・・・玉ねぎや空豆、えんどうも苗や種を植える時期なのに準備できていません。週末は苗や種を買ってきて何とか間に合わせたいものです。野菜作りには、思った以上に計画と準備が大事なことがわかってきました。私の場合、行き当たりばったりで種をまく時期に前の作物が整理できていなくて、まく時期を逃してしまうことが多いので、冬の間に1年間の野菜作りの計画を立てたいなと思っています。でも、行き当たりばったりでも少しずつ収穫できたので満足です。改めて、土の力は偉大だなあと思います。最近収穫できたのは、サツマイモです。これも苗を買う時期を逸して、売れ残った鉢植えの3本の苗を植えてほったらかしにしていたものです。本当は、ツルが伸びてきたらツルを土に埋めるようにしてやると、そこにも芋ができるのですが、手が回らず・・・だから期待していなかったのですが、掘ってみると大小10個足らずの芋が取れて子供と大喜びしました。
余談ですが、秋祭りのあと、なぜか激しい腰痛に襲われ、子供も風邪を引いたり、喘息の発作が起きたりで、しばらく実家に帰っていました。健康の大切さを痛感したのはもちろんですが、こちらに帰ってきたら、会う人みんなが「腰は大丈夫か?」と聞いてくれるのには、ありがたいやら驚くやら。田舎のネットワーク(?)のすごさを感じました。

〜次回につづく〜